ミニマリストを目指すと掃除が好きになる?

実はうちは夫婦ともあまり掃除が得意ではない。よって子供たちも掃除をしない。つまり家族全員で掃除が苦手なのである。

妻は料理を作ることは好きなようで(メニューを考えるのは嫌いらしいが…)、毎日かなり美味しい食事をきちんと手造りしてくれるのでとても感謝している。

洗濯も大好きだそうで、天気が良ければほぼ毎日ちゃんと洗濯をしてベランダに干してたたんでくれる。お日様の匂いが好きなようで、取り入れた洗濯ものを満足そうにクンクンと嗅いでいるくらいだ。

これで掃除が好きとなったら、大変に明るい性格も含めて完璧な奥さんなのだろうが、残念ながら掃除だけは好きではないそうだ。もちろん、まったくやらないということはないのだが、かなり部屋が汚れてこないと自発的にやってはくれない。

年に数回、実家から俺の母親が泊まりにくることがあるのだが、その時は大変である。「行きますよ」という電話を切ると、慌てて夫婦で家中の掃除を開始するのだ。俺の母親は特に綺麗好きで、確かに実家には埃一つ落ちていないくらい完璧なのである。

もちろんそんな中で育ったので、俺の美意識の基準は結構なレベルだったはずだが、やはり長年連れ添った妻の影響の方が大きくて、今では部屋が汚れていてもあまり気にしなくなってしまったようだ。

厳密にいうと二人とも掃除が嫌いということではなく、ただ面倒くさいということのようだ。実際に母親がくるときなどは否応なしに掃除をしなくてはならない状況になるのだが、そんな時は結構ちゃんと綺麗にできるのだから。

やり始めればそれなりに一生懸命にせっせと掃除して、終了してみれば美しく生まれ変わった部屋を眺めて「ああ、やっぱりきれいな部屋は気持ちいいね!」などと歓声を上げるているのである。

それならば毎日とは言わないが、もっと頻繫に掃除をすればいいのだが、母親が実家に戻れば、家の中はまた元通りに汚くなってしまう。

うちは1階はフローリングだが、階段から2階のすべてがカーペット敷きで、けっこうホコリが溜まりやすいようだ。それでリビングなどにおいてあるテレビや置物にホコリが溜まってしまい、すごく汚くなってしまっていた。

リビングに関してはテレビラックのCDなどを処分した時にかなり余分な置物なども無くしてスッキリさせている。今では家の中で最もミニマリストらしい部屋になったと自負している場所だ。

すると不思議な現象が起きている。それは俺が掃除をするようになったのである。平らな場所にモノが置いてないので、すぐに拭けてホコリが取れるのが気持ちいいのだ。

フローリングなので、いちいち掃除機を出さずにクイックルワイパーのようなホコリ取りでサッと拭けるのがよい。それからウエットタイプのワイパーで拭くと、ざらざらだった床が簡単にスベスベになって本当に気持ちがいいのだ。

それがあまりに快感になってしまい、暇を見つけてはクイックルワイパーを持って部屋を歩き回る癖がついてしまった。ついでに階段の絨毯にはいわゆるクルクルという粘着タイプのローラーを掛けてゴミを取っている。

うちには数年前に奮発して購入したダイソンの掃除機もあるのだが、最近なぜが排気が臭うようになってしまい、フィルターなどを分解して洗ってもなかなか改善しない。それで何となく掃除機を使用するのが嫌になってしまった。

絨毯などはやはり掃除機の方がしっかりとホコリが取れると思うので、近いうちに買い替えるかもしれないが、フローリングはクイックルワイパーがお手軽で充分にきれいになる。

モノが多いとごちゃごちゃして、掃除の度にずらしたりその物自体を拭いたりしなければならず、これが結構面倒くさかったのである。それが省略されるだけで、掃除という行為が何と楽になることか。

恐らくそんな単純な理由で、今まで何もしなかった俺が掃除をする気になっているのだと思う。妻も感じているだろう、ミニマリズム効果、恐るべし。但し、今のところはリビング限定である。

以前はゴチャゴチャに色んなモノが放り込まれていた水槽台ラックだが、今では上の段は置き薬を下の段には掃除用品を整理して置いている。すごく使いやすくなったと家族にも好評。

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